脳内徹底比較(2)
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◎スペック比較
・撮像素子
1/1.8型原色CCDとサイズは変わらず、有効画素数はGXの513万画素に対して813万画素となっています。GX8とは異なるメーカーの素子を使っているらしいですが、画像処理エンジンも含め現段階では予測しようがなく、ここは「ほほ〜う」というくらいしか出来ませんな。
・レンズ
GRと名乗る以上、リコーさんもないがしろに出来ない最重要箇所。当然GR1と全く同じレンズという訳ではなく、銀塩の4群7枚構成に対して5群6枚。F値は2.4〜F11で絞り羽根も7枚と、まっとうな構成です。GXは絞りが3段階というヘンな作り(笑)なので、マニュアル撮影する気になりにくく、もっぱら露出補正で微調整してますので、これは楽しく使えそう。ちなみに高級レンズをうたうデジカメは数多ありますが、単玉&銘玉というのはなかなか無いでしょう。このへんもGRDを買いたい人のツボなのでは。
・シャッター
180秒〜1/2000と、スロー側がGXの30秒から一気に6倍に!これはノイズに対する自信があるのでは?と期待を抱かずにはいられませんよ。リコーデジカメ使いはノイズで苦労している方が多いのでは。特にISO感度をあげた時のGXは、そりゃあ大変なものですから。ちなみにGXにはスローシャッターの場合ノイズリダクションが働きますが、30秒で撮影すると、そのあと30秒くらいノイズ除去処理をしてます(笑。GR-1に装備されていたタイムシャッター(一回押すとシャッターが開いて液晶に秒数がカウントされる。もう一回押すと閉じる)は、さすがに装備されませんね。まあ開けっ放しで素子が壊れちゃ困るし。
・画質モード
FineとNormalは変わらず、GXのNC(非圧縮、Tiff)に対してRAWモードが設定されました。これはハイエンドユーザーを対象にした場合、今では避けて通れない機能ですね。現像ソフトが同梱されないなんてことはます無いでしょうが、Windowsのみ対応なんてことは良くあるので、Macユーザーにはすこし心配の種ですね。ちなみにCS以降のPhotoshopがあれば、細かいパラメータ設定を駆使してRAW現像できるプラグインが装備されているはずです。
・液晶モニター
ちょっと時代遅れなGXの1.8型から現代の標準2.5型に。解像度も13万画素から21万画素。これはまあ必要最低限と言えますかね。新製品だし。
・電源
リコーの良心、3電源方式(ACアダプター・乾電池・リチウムイオンバッテリー対応)をキチンと受け継いでます。偉い!ただし乾電池サイズはGXなどの単3から単4になっており、撮影可能枚数もアルカリ単4の場合は約30枚とあくまでも非常用で、リチウムイオン使用がメインですね。フル充電で撮影可能枚数は250枚。まあ十分かな。もっともGXやG4あたりは「原子力電池」と異名が付くくらいの節電型カメラですし、GXとリチウムイオンの組み合わせでは、連続撮影3700枚というバケモノなので、まあ標準的といったところでしょう。そのへんは心得ているようで、GRDはリチウムイオンバッテリーと充電器が標準装備です。こういうところが好きなんですよ私は。
さて、その他の部分、マルチ測光の分割数やホワイトバランスモード、記録媒体に関しては、ほとんどGXあたりと変わらない内容です。正直もっと違うものかと思いましたが、上に列記した部分も、進化したというよりはカメラの性格上グレードが上がって当たり前という感じですね。
GXは現在も楽しく使っていて不満よりも良さが強く感じられるカメラなので、イイ所は踏襲して、高級機としての必要条件は満たす努力が十分に見られると言えましょう。まあ、結局は画像処理エンジンの出来映えと、触った時の操作感をみなければ結論は出ないということですが。はやく触らせて〜。
あとちょっとだけ、つづく。